読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2019-09-13から1日間の記事一覧

長田弘 『詩の樹の下で』(2011)

あらゆるものには距離があるのだ。あらゆるものは距離を生きているのだ。(中略)何もないんだ。雲一つない。近くも遠くもないんだ。無が深まってゆくだけなんだ、うつくしい冬の、窮まりのない碧空は。幸福? 人間だけだ。幸福というものを必要とするのは。…