読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2019-10-30から1日間の記事一覧

白洲正子『十一面観音巡礼 愛蔵版』(1975, 2010)

白洲正子は現代の文化的野蛮人たる私にも日本の別世界をすこし見せてくれる貴重な案内者である。 両眼をよせ気味に、一点を凝視する表情には、多分に呪術的な暗さがあり、まったく動きのない姿は窟屈な感じさえする。平安初期の精神とは、正しくこういうもの…