読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2019-12-31から1日間の記事一覧

雲英末雄『芭蕉の孤高 蕪村の自在 ― ひとすじの思念と多彩な表象』(2005)

題名のとおり芭蕉と蕪村を対比させて描き出している一冊。 芭蕉の「高く心を悟りて俗に帰るべし」(『三冊子』)は、「風雅の誠」などの理想を高くもって、日常卑近なものにあたることを説いたものである。一方、蕪村は日常卑近な俗を用いながら、それを超越…