2020-01-30から1日間の記事一覧
無限について語るニコラウス・クザーヌスを読んでいるとつねにスピノザのことを意識するのだが、ニコラウス・クザーヌスは受肉や三一性も説きつづけるのでよりアクロバティックに見える。 もしそれが、無限性から縮限されることが可能なものであるならば、そ…
月夜 明月や池をめぐりて夜もすがら 芭蕉 悲しき月は山を、われは静かに山を離れ、漸くにして、われ、悲哀の思ひを、声なき風にふり落とせり。月の歩みは美しけれど冷たし、われも銀の平和を踏み、人間の路より遠ざかる。神秘の光、露を帯び、恰(あたか)も…
金子光晴(父)、森三千代(母)、森乾(息子)三人が戦争から逃げるようにして生きている間に書き綴った私家版詩集。息子20歳とすると、父50歳、母44歳の時の作品。本に持っていかれた人生が生んだ詩。 誰とも顔を合されぬといつて、室のうちにひたが…