読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-02-02から1日間の記事一覧

新潮日本古典集成『萬葉集 二』

巻五~巻九(歌番号 0793~1811)青木生子、井出至、伊藤博、清水克彦、橋本四郎 校注 令和の由来「初春の令月にして、気淑く風和ぐ」は、巻五、梅花の歌三十二首の序にある。後から調べ直して改めて気づく程度。この一冊では、日本は海に囲まれて海と生きて…

野口米次郎「女神と男神」(From the Eastern Sea 1903『東海より』より)

女神と男神 女神は河の羊毛をながながと紡(つむ)ぎ給ふ、聖き紡女の声は銀だ。ああ、紡夫の黄金の沈黙よ!男神は時の車を廻はして、昼の白と夜の黒とを永遠へと紡ぎ給ふ。 (From the Eastern Sea 1903『東海より』より) 野口米次郎1875 - 1947 野口米次…

ニコラウス・クザーヌス「知恵に関する無学者の対話」(1450) 小山宙丸訳

一文が比較的短く読みやすい対話篇。 単純なものは合成されたものよりも本性上より先なるものであるのと同様に、合成されたものは本性上より後なるものです。それゆえ、合成されたものは単純なものを計ることはできません。むしろその反対です。(第6節より …