読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-02-03から1日間の記事一覧

野口米次郎「一言」(『夏雲』1906 より)

一言 沈黙の歌をうたふ広漠の歌ひ手よ、星よ、君に捧げる言葉あり、 曰く、『人間は冷かだ、朝になると君の聖(きよ)き姿を忘れて仕舞ふ、君失望する勿れ失望する勿れ。』 (『夏雲』1906 より) 野口米次郎1875 - 1947 野口米次郎の詩 再興活動 No.023

野口米次郎「林檎一つ落つ」(『夏雲』1906 より)

林檎一つ落つ 『今は高潮の時だ、何か起るであらう』と私は耳語する………あらゆる声は十分に漲(みなぎ)りきつた正午の胸のなかへ消え、太陽は懶(ものう)く、大地は黄金の空気で包まれ、蝶蝶は飛び去つた。樹木は自分の影をその袖のなかへ畳み込んで仕舞つ…

ニコラウス・クザーヌス「信仰の平和」(1453) 八巻和彦訳

諸国民の知者達と御言葉との対話。参加者はギリシア人、イタリア人、アラブ人、インド人、カルデア人、ユダヤ人、スキタイ人、ガリア人、ペトロ、ペルシア人、シリア人、スペイン人、トルコ人、ドイツ人、パウロ、タタール人、アルメニア人、ボヘミア人、イ…