2020-02-04から1日間の記事一覧
図版の数は比較的少ない感じがするが、少ないなかで絵師の魅力を最大限に伝えている。選択の妙が味わえる。特に喜多川歌麿の繊細な線の良さが感じられる一冊となっているように思えた。「富本豊ひな」「歌撰恋之部 物思恋」「逢身八景 お半長右衛門の楽顔」…
悲哀の詩 『悲哀の詩が私の最初でしかも最後のものだ』と私は詩を作る時いつもいふ。夕日は悲しみの矢を投げて私の魂を傷ける。 失望と暗黒が急に世界を満たさうとする。私は悲しい思想を忘れようとして泣。恰も暴(あ)らあらしい海上を凝視する男のやうに…
巻十~巻十二(歌番号 1812~3220)青木生子、井出至、伊藤博、清水克彦、橋本四郎 校注 水の上にかく数字はなんだろうかと考えてみる。漢数字の一が一番妥当なんだろうか。水がある惑星の古い歌の数々が美しい。 1861 能登川(のとがは)の 水底(みなそこ…