読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-02-05から1日間の記事一覧

野口米次郎「想像の海」(『夏雲』1906 より)

想像の海 私は自然と甘い倦怠のうちに一になる。私の魂は徐(おもむろ)に眠へと消えてゆく。ああ、これは地上か或は天国か。夏の香気は自然を甘くし眠らせる、樹木と鳥は微風に耳語する。 私はいふ、『私は盲目(めくら)で聾(つんぼ)で啞(おし)であり…

新潮日本古典集成『萬葉集 四』

巻十三~巻十六(歌番号 3221~3889)青木生子、井出至、伊藤博、清水克彦、橋本四郎 校注 3852ではじめて旋頭歌がすっと読めた感じがした。和歌のリズムと違うとなかなかすっと情感が入ってこないものだと思った。 3228 神なびの みもろの山に 斎(いは)ふ…