読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-02-17から1日間の記事一覧

野口米次郎「一羽の鳥」(『夏雲』1906 より)

一羽の鳥 灰色の森を飛ぶ灰色な一羽の鳥を私は聞く………真実の鳥でない、幻の鳥であらう。おお寂しい鳥よ。お前は以前のやうに死と暗黒を友としてゐるか、私は悲哀の柱によりかかる一詩人だ。私は香を焚き時には祈禱する。私は沈黙の空気をゆり動かすことをど…

井上智洋『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』(2019)

一般読者層への啓蒙の書としてよくできている。経済学者が語る人工知能とベーシックインカムについての本。引用された著作を見ると著者の懐の広さを感じる。全488ページと大冊だが、意外と軽やか。 【著作・発言の引用リスト】 ガンディー『真の独立への…