読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-05-07から1日間の記事一覧

食べてゐる牛の口より蓼の花 高野素十(1893-1976) 『初鴉』(1948)から

高野素十は高浜虚子の提唱する「客観写生」を最も突き進めた俳人。特に近景描写にすぐれると言われる。小さなものを巧みにとらえ造化の妙を俳句形式に定着させている。また、あまり言われないことだが個人的には言葉のもつ音、韻律に敏感な俳人であったと考…