読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-10-05から1日間の記事一覧

二玄社 美の20世紀⑥『ムンク 愛と嫉妬と死と嘆き』(原書 2006, 訳書 2007) 身体と精神のバランスいろいろ

ムンク3連投。 図版80点。色彩はやや抑え気味で、色調が若干茶色側によっているような印象。人物像についてはより肉感的に見えるので、初期の女性像などはより魅力的に見える。 身体の質感がより充実してみえるのに比例して、身体に宿っている精神の状態…

田中正之監修『ムンクの世界 魂を叫ぶひと』(平凡社コロナ・ブックス 2018) 明るい光線のなかでのムンク

ムンク連投。 コロナ・ブックスは図版が大きく色彩も鮮明。意外にふくよかで生命感を湛える女性を描いた作品、たとえば「人魚」や木版画の「森へ」などの魅力は増している。ただ、ムンクの代表的な画にはもうちょっと暗いほうが禍々しさが薄れずにいいかもし…