読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2021-03-10から1日間の記事一覧

宮下規久朗『<オールカラー版> 美術の誘惑』(光文社新書 2015)悲しみを背負いながらの瞳の愉楽と鎮魂

宮下規久朗の著作を読むに関しては、不純な動機が働いている。予期せぬ時期に、突然準備なしに愛する娘さんを失って、中年にいたるまで本人を突き動かして来たであろう人生や仕事に対する価値観が、一変に崩れてしまった一表現者の仕事。現代の日本美術界に…