読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2021-12-01から1日間の記事一覧

古井由吉『詩への小路 ドゥイノの悲歌』(初出「るしおる」1997-2005, 書肆山田 2005, 講談社文芸文庫 2020)

内向の世代の代表的小説家、古井由吉の六〇歳代の九年間にわたって詩誌「るしおる」に連載されていた、本人による訳詩を含む詩に関するエッセイ二十五回分の集成。ドイツ語、ドイツ文学の大学教師をやめて執筆活動に専念した古井由吉が、詩人たちの「晩年の…