読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2022-03-03から1日間の記事一覧

プラトン『ティマイオス』(岩波書店 プラトン全集12 1975)

プラトンの後期対話篇に於けるソクラテスは、語り手でも対話者でもなく、もっぱら聴き手の位置にいる、日本の能の構成上でいえばワキの位置に控えながら、全体を無意識的に統括する主宰者の位置にある。主宰者は迎えいれた主賓を称え、主賓の最高の精神活動…