読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2023-01-02から1日間の記事一覧

宇野邦一訳 サミュエル・ベケット『どんなふう』(原著 1961, 河出書房新社 2022)+片山昇訳『事の次第』(白水社 2016)

小説としては前期三部作『モロイ』(1951)『マロウンは死ぬ』(1951)『名づけえぬもの』(1961)に次ぐストーリー解体後の後期モノローグ作品の端緒となる最後の長篇といえる作品。もっとも読まれ、もっとも知られてもいるだろう戯曲『ゴドーを待ちながら』(1952…