読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

J.R.R.トールキン 『ファンタジーの世界 -妖精物語について』

J.R.R.トールキン
ファンタジーの世界 -妖精物語について-
訳 猪熊葉子
福音館書店版:

 

創造についての教え。

「空想」のなかで、人間は実際に「創造」の葉をひろげ、その豊かさを増すことを手伝うことができるのだ。(p144)

すべての線が、曲線か直線か、そのどちらかでしかない、というので彩色することに失望することもなければ、たった三色の「原色」しかないからというので彩色することに失望するには及ばないのです。(p113)

 カトリックキリスト者たるものからの発信。しかし、トールキンが創造を語るとき、その言葉にはキリスト教をも超えた普遍が垣間見える。

文字記号によって今現在も世界創造が継続されている。

J.R.R.トールキン
1892 - 1973
猪熊葉子
1928 -