読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

最果タヒ 『天国と、とてつもない暇』

最果タヒ 『天国と、とてつもない暇』

2018

www.shogakukan.co.jp

感覚がゆらぐ。比喩の妙で離人症的な感覚が出現しているような気がする。

 

「甘い」と「眠い」は感覚として、よく似てるね。 55
あいまいになる、プラスチックになる 15

 

私たちは蒸発をし続けていた 12
いつか私が減ってしまっても 84
記憶の中で薄まっていくことこそ、すずしい 7
いいな。冷たさは、わたしに通るハサミだろう。 65

 

魅力ある詩集。

最果タヒ
1986 -