山田五郎の解説は、なじみやすい語彙が選択されている上に、凝縮度が高い。この本の対象である近代絵画のポイントは「色と形の自由化」。
絵の上手さだけではブレイクできなかったピカソが注目したのが、アフリカ彫刻とゼザンヌと素人画家のルソーでした。共通点は、描こうとしても描けない”天然”の魅力。写真の登場でリアルに描く技術の意義が薄れ、個性が重視される時代になったのです。(p88)
内容:
ロマン主義
ターナー、ゴヤ、ジェリコー、ドラクロワ、シャセリオー、フリードリヒ、ルンゲ
象徴主義
ハント、ワッツ、ミレイ、モリス、ロセッティ、モロー、ベックリン、シュトゥック
印象主義
モネ、ルノワール、ドガ、シスレー、ブーダン、バジール、ピサロ、カイユボット、カサット、モリゾ、サージェント、ザンドメーネギ、黒田清輝、ホイッスラー、リーバーマン、ソローリャ
ポスト印象主義
スーラ、シニャック、クロッス、ロジェ、レイゼルベルヘ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーガン
キュビスム
ピカソ、ブラック、メッツァンジェ、ドローネー、グリス
表現主義
ムンク、キルヒナー、ノルデ、ミュラー、マッケ、カンディンスキー、マルク
抽象主義
マレーヴィッチ、モンドリアン、カンディンスキー、クレー
ダダイスム
ヘッヒ、グロス、ハウスマン、シュヴィッタース、デュシャン
山田五郎
1958 -