読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

ショウペンハウエル『読書について』(1851, 1960, 1983)

下手の考え休むに似たりという言葉もあるので、今年も人の助けは借りるようにする。時に休んで、手持ちの乏しさを確認しながら。

机に向かって読むことならば日常茶飯事である。だがさらに考えるとなるとまったく別である。すなわち思想と人間とは同じようなもので、かってに呼びにやったところで来るとは限らず、その到来を辛抱強く待つほかはない。外からの刺激が内からの気分と緊張に出会い、この二つが幸運に恵まれて一致すれば、対象についての思索は自然必然的に動き出す。(「思索」p15)

 

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ショウペンハウエル
1788 - 1860
藤忍
1917 - 1986