下手の考え休むに似たりという言葉もあるので、今年も人の助けは借りるようにする。時に休んで、手持ちの乏しさを確認しながら。
机に向かって読むことならば日常茶飯事である。だがさらに考えるとなるとまったく別である。すなわち思想と人間とは同じようなもので、かってに呼びにやったところで来るとは限らず、その到来を辛抱強く待つほかはない。外からの刺激が内からの気分と緊張に出会い、この二つが幸運に恵まれて一致すれば、対象についての思索は自然必然的に動き出す。(「思索」p15)
ショウペンハウエル
1788 - 1860
斎藤忍随
1917 - 1986