読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

加藤郁乎編『芥川龍之介俳句集』(2010)

俳句1158句に数点の連句・川柳作品を収録。芥川の俳句は漱石漢詩のようには精神のバランスをとるように働いてはいなかったようで、死に近づくと制作数も少なくなっている。残念な気がする。

130 山椒魚動かで水の春寒き
222 炎天や行路病者に蠅群るゝ
235 牡丹切れば気あり一すぢ空に入る
518 曇天や蝮生きゐる罎の中
763 昼曇る水動かずよ芹の中

 

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芥川龍之介
1892 - 1927
加藤郁乎
1929 - 2012