読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

丹羽宇一郎『人間の本性』(2019 幻冬舎新書)

情報は正確さと希少さとで価値が決まるので、できるかぎり現場の情報に触れるよう心掛けるのが良い。伊藤忠社員時代に新聞記事を根拠に大豆相場を張って15億の損失を出して得た教訓は傾聴に値する。

少ない材料をもとに予測を行えば、それこそ丁半博打のような偶然の要素が高くなりますが、丹念に一次情報を集め、その分析を緻密に重ねていけば、偶然の支配から逃れることができるのです。
(第四章 「努力ができる」のは人間である証し p91)

ちなみに本書は、成功者の気合というか精神を注入していただくビジネス書であって、何らかの一次情報が得られるものではない。

 

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目次:
第一章 死ぬまで未完成
第二章 AI時代の「生き方」の作法
第三章 人間としての「幸せ」の構造
第四章 「努力ができる」のは人間である証し
第五章 自然体で生きられないのは人間だけ
第六章 「人間の本質」を受け入れる

 

丹羽宇一郎
1939 -