読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

【ハイデッガーの『ニーチェ』を風呂場で読む】03. 身体 気分は身体に左右される

身体がなければ、感情もない。毀れやすい身体とはよろしくつきあっていきたい。

美学の歴史にみられる六つの根本的事実
美的状態としての陶酔

われわれは身体を《持っている》のではなく、身体的に《存在しているのである》。この存在の本質には、自己感受としての感情が属している。われわれの現存在の中へ身体を抱えこんで引き入れるのは、感情の本来の機能である。ところで感情は自己感受でありながら、同じく本質的に、存在者の全体にそのつど感情をもつことなのであるから、いかなる身体的状態性の中にも、われわれが自分の身のまわりの事物や自分と共にいる人間たちに関心をもちあるいは無関心になるそのつどの様態が共鳴している。(p141)

 共鳴器としての身体。


《芸術の生理学のために》

 

マルティン・ハイデッガー
1889 - 1976
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ
1844 - 1900
細谷貞雄
1920 - 1995
杉田泰一
1937 -
輪田稔
1940 -