読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

【雑記】花の季節の土台の不具合

2021年3月23日、一部Android端末不具合(メール使えない、ブラウザ使えない)と即時対応(半日かかったけど対応版Chrome更新で私のケースでは復旧)の対象となった人間で、短詩形に少しでも関心を持っている変わり者は、まあ何かしら気の利いた詩句がこの機縁で生まれてきたならラッキーと思っているところがある(基本的に何も出て来はしないのだけれども)。


無理やり捻るとこうなるという一例:
高橋睦郎『私自身のための俳句入門』の感想を書こうと思ったときに出てきた横道

 

「繰り返し停止」の文字(もんじ)散りにけり
「繰り返し停止」の文字(もんじ)流れけり
「繰り返し停止」の文字(もんじ)流したり
「繰り返し停止」のアプリ春怒涛
呼びかけて同じ答えと春の風
春の風応え返らぬ無線口
淋しさや無線の口の麻痺模様
花咲けば別れの時が傍らに
免疫や花より花粉が合うサイズ
寛容は複数にあり桜道
窓もあり林檎もありて未来イヴ
渋滞や花の季節の土台不具合
移動せぬ時を牛耳る黒コード
存在や機能不全時花盛り
あきらめて花の中なる不可侵境
手を引けば昔に戻る春の朝
固まればほぐす道筋胸求む
固まればほぐす道筋花求む
声出せば鱗屑たちの花盛り
花あれば花腐しあり般若経
再生や遠隔からの思し召し
守(も)り人に風吹きぬけぬ初桜

 

平田オリザ的に万人芸術志向を許せる世界になれば、こういったものが結構出て来る。出てきたものをきちんとさばいて浄化していく人も必要だということもなんとなくわかる。