読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

監修:山下裕二+マンガ:マキゾウ 『マンガで教養 やさしい日本絵画 ―一生ものの基礎知識―』(朝日新聞出版 2020 )

ColBase 国立博物館所蔵品統合検索システム(URL:https://colbase.nich.go.jp/?locale=ja

)というものの存在を教えてくれた一冊。作品画像がないものが少なくないが、検索して作品画像が利用できるというところは素晴らしい。公営美術館全般に広げてくれたりするとなおありがたいが、所轄範囲が違うから難しいか。

この本では画家の振舞いがマンガで戯画化されているので若干アクの強さがあるけれど、作家の個性が印象に残りやすくて情報の定着という点では優れているかもしれない。人物相関図もついていて師弟関係や影響関係、発注者などもスッキリわかるように工夫されている。全223ページに絵と図と文字でかなりの情報量が詰め込まれている。

飛鳥の法隆寺金堂壁画から昭和の岡本太郎明日の神話』まで130点。富岡鉄斎の『妙義山・瀞八丁図屏風』のSF的な風景にいちばん目を奪われた。

 

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目次:
第1章 飛鳥・奈良時代
第2章 平安時代
第3章 鎌倉時代
第4章 室町時代
第5章 安土桃山時代
第6章 江戸時代前期
第7章 江戸時代中期
第8章 江戸時代後期
第9章 明治時代
第10章 大正~昭和前期

山下裕二
1958 -