現代の後期資本主義的情報社会のなかでアラフィフと呼ばれる年代において、
芸能や経済などの領域にふかく属していることを自覚しつつ、
その領域において自分が特別秀でていないことを自覚しながら、
無給のうちに独居隠居をして自足するには
まだまだ早い階層ではあるけれども、
終の棲家や終着点というものについて
思考の対象としはじめるには
かなりの切迫感のある時期に差し掛かった時の
本の選択傾向のメモ。
【引っ越し前後、所有書籍を中心に】
引っ越し準備中から引っ越し直後まで読んでいた本の作者は
ノースロップ・フライ、ウォレス・スティーヴンズ、鴨長明。
ノースロップ・フライ
『よい批評家 : 文芸批評の平均率法』(原著 1963, 渡辺美智子訳 八潮出版社 1980)
『イギリス・ロマン主義の神話』(原著 1968, 渡辺美智子訳 八潮出版社 1985)
『世俗の聖典 ロマンスの構造』(原著 1976, 中村健二・真野泰訳 法政大学出版局 1999)
ウォレス・スティーヴンズ
『場所のない描写 ウォーレス・スティーヴンズ詩集』(加藤文彦,酒井信雄訳. 国文社 1986)
『ウォレス・スティーヴンズ詩集』(堀田三郎訳 英宝社 2022)
鴨長明
『無名抄 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫 2013)、堀田善衛『方丈記私記』、水木しげる『方丈記』、柳瀬一雄編『校注鴨長明全集』全歌集、小林一彦 笠間書院コレクション日本歌人選049『鴨長明と寂蓮』(2012)
【引っ越し後】
堀田三郎訳の『ウォレス・スティーヴンズ詩集』をなんとなくくり返し読む
フランシス・ポンジュ『物の味方』
ジャック・デリダ『シニュポンジュ』
管啓次郎詩集 アジャンダルス1~3
引っ越し後初購入:
畠中尚志訳『スピノザ往復書簡』(岩波文庫 1958,2022)
畠中尚志『畠中尚志全文集』(講談社学術文庫 2022)
ポール・ド・マン『読むことのアレゴリー』(原著 1979, 土田友則訳 講談社学術文庫 2022)
ジョルジョ・アガンベン『スタンツェ』(原著 1993, 岡田温司訳 ちくま学芸文庫 2021)
角川ソフィア文庫 鴨長明『発心集 現代語訳付き』(上下巻 2014, 2022)
なんというか、失敗することを根底において捉えようとしている人に魅かれているような気がしている、今日このごろ。