読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-05-14から1日間の記事一覧

網野善彦『日本中世の民衆像 ―平民と職人―』(1980, 岩波新書)

質的変換をともなう歴史の層に切り込んでいくのは大変な作業と考えられる。網野善彦は農民を中心にすえてそれ以外の領域で生きる人間に対する眼差しを抑圧する歴史観に掉さして、漁民、狩猟民、職人などの世界の存在を強く主張した日本の歴史学者。今では常…