読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-03-05から1日間の記事一覧

【謡曲を読む】新潮日本古典集成 伊藤正義校注『謡曲集 下』その3

能は舞、謡、衣装、面といった複数の要素からなる総合芸術だけれど、謡曲を読むだけでも十分に詩劇として楽しむことができる。「二人静」とか陶然となるような言葉の芸術であると思う。サ行の擦過音が静かに渡りゆく感覚に身をゆだねられる。また掛詞の言葉…