読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2021-01-20から1日間の記事一覧

希望の思想家、エルンスト・ブロッホ「希望は失望させられることがあるか」(テュービンゲン大学開講講義,1961 『異化Ⅰヤヌスの諸像』収録 原書1962, 白水社 1986)

エルンスト・ブロッホは異化の思想家であるとともに希望の思想家でもあった。それぞれの思想を語る際に共通しているのは、世界が変容する現在の現われに対して明晰な視線を投げかけているところ。 希望は、自由の王国と呼ばれる目的内容に従いつつ、投げやり…