読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-02-08から1日間の記事一覧

『歌麿』 (とんぼの本, 1991)

摺りの技術がよく紹介されているような印象を持った。 (雲母摺は)宝暦十二年(1762)、勝間龍水が、部分的にではあるが『海の幸』に用いたのが最初。その後二十数年を経た寛政元年(1789)、歌麿が初めて雲母摺を大首絵の地塗りに登用した。以来、この技術…

カレル・チャペック『カレル・チャペックのごあいさつ』(2004)

日本で編まれたチャペックのエッセイ・コラム集。軽妙でありながら、ゆったり構えていて奥深い味わいのある小品が読める。全28篇。 人生最大の苦痛であるメランコリーは小さな原因に由来する痛みです。英雄的行為を許さないがゆえに最も重症なのです。英雄…