読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

松浦友久 『漢詩 美の在りか』

松浦友久
漢詩 美の在りか
2002

www.iwanami.co.jp

良書。漢詩が身近に感じられる視点を提供してくださっています。
特に5章は秀逸。

「訓読漢詩」というものが、事実上、日本語の「文語自由詩」にほかならないこと、それによって、「和歌」や「俳句」のような「文語定型詩」とたがいに補いあいつつ、日本語詩歌の歴史において不可欠の役割をはたしてきた(p219)

日本の詩の複数形式を横断しつつ読みこんでいくという習慣は強化していくべきですね。

松浦友久
1935 - 2002