感想:
日本の詩歌のサイズは百韻が基本
独吟よりも複数の連歌師、俳諧師の手になるものの方が変化があって読みごたえがある。
意外とみやび。連歌後期・俳諧初期の俗に向かった作品よりも、連歌初期、俳諧後期のかどのとれた味わいの作品が良い。特に蕪村のイメージが少し変わった。わりとハイソサエティでハイカルチャーな方、という印象。
収録内容:
【連歌】 | |
文和千句第一百韻 | 救済法師、二条良基、ほか九名 |
姉小路今明神百韻 | 宋砌法師、蜷川新右衛門、ほか十一名 |
水無瀬三吟百韻 | 宗祇、肖柏、宗長 |
湯山三吟百韻 | 宗祇、肖柏、宗長 |
宗祇独吟何人百韻 | 宗祇 |
雪牧両吟住吉百韻 | 聴雪、宗牧 |
宗養紹巴永原百韻 | 宗養、紹巴 |
【俳諧】 | |
哥いづれの巻(貞徳翁独吟百韻自註) | 貞徳 |
紅梅やの巻(紅梅千句) | 貞徳、ほか六名 |
蚊柱はの巻(蚊柱百句) | 宗因 |
花にきてやの巻(西鶴大句数) | 西鶴 |
日本道にの巻(西鶴独吟百韻自註絵巻) | 西鶴 |
江戸桜の巻(七百五十韻) | 信徳、春澄、ほか五名 |
折/\ての巻(新花鳥) | 志滴、好春、言水 |
菜の花やの巻(続明烏) | 蕪村、樗良、几董 |
牡丹散ての巻(もゝすもゝ) | 蕪村、几董 |
冬木だちの巻(もゝすもゝ) | 蕪村、几董 |
校注 金子金治郎、暉峻康隆、雲英末雄、加東定彦