読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

永井均 『西田幾多郎 <絶対無>とは何か』

永井均
西田幾多郎 <絶対無>とは何か

www.nhk-book.co.jp

2006

永井均による西田幾多郎。 

西田にとって、言葉は取り去るべき「人工的仮定」にすぎない。P38

感想:取り去るのは極端に難しいと思う。

 

一般的にいえば、他者(私と同じ種類の他の者)の成立と言語の成立は同時にしか指定できないということである。p95

 感想:実際どのように言語が成立していくのか。ヴィトゲンシュタイン言語ゲーム論を展開したけれども、ほかの方はどうしているのか?言語の成立というといっぺんに体系が出来上がってくるように想像してしまうけれども、それはイメージと合わない。現状とも会わないと思う。らせん状の蓄積(発展と衰退の変化蓄積)があると思うのだけれど… 上記引用部分に関しては、他なる者に音声記号を媒介として意志疎通がかなったときに言語と私と私と同じ種類の他の者の3者が出現し蓄積されると考えておけばよいだろうか。

 

永井均
1951 -
西田幾多郎
1870 - 1945