評釈
塚本邦雄が案内する濃密な近現代の短詩型の世界、短歌と俳句を交互に取り上げ103の作品とその作者を紹介鑑賞している。昭和51年から52年にかけて2年間にわたって週刊の「サンデー毎日」に連載していた原稿がベース。詩歌アンソロジー編纂に長けた博…
はじめての組題百首『堀河百首』をまとめ、勅撰集『金葉集』を編纂、歌論『俊頼髄脳』を残し、俊恵、鴨長明を弟子筋に、その他おおくの歌人に影響を与え、後代に名を残す源俊頼ではあるが、実際のところその歌は現代ではあまり読まれていないのが実状であろ…
寄る辺なく取り付く島もない虚無の場としての無底、それに憤る意志が運動として何故か発生し(神と呼ばれる何ものかの性格を帯び)、存在の根拠となる底なるものを形成し、さらには善と悪のふたつの極相をもつ世界が創造され、その創造が被造物の存在と運動…
古今和歌集編者のうち二人、壬生忠岑と凡河内躬恒のアンソロジー。凡河内躬恒は紀貫之との交流も深く屏風歌の需要が多くあった時代の専門歌人ともいえる人物であるのに対し、壬生忠岑は紀友則とともに少し上の世代で菅原道真編纂の『新撰万葉集』の主要歌人…