読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

湯浅邦弘『菜根譚 中国の処世訓』(中公新書 2010)

中国本国よりも日本でのほうが人気が高くよく読まれてきた感じのある『菜根譚』についての概説書。儒教思想を核に据えつつ、仏教(とりわけ禅)と道教の教えも取り込んで、脱俗の世界観を短文で自由度高く語りつくした感のある明時代の古典。本書では江戸期に日本に翻訳導入され、多くの私塾で読まれたことが取り上げられ、部分的には日本思想へのちょっとした導入案内ともなっている。懐徳堂の富永仲基、山片蟠桃適塾緒方洪庵とその門弟、石門心学石田梅岩など、江戸期の日本の知識人の動向にも目を向けるきっかけとしても使える。

 

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【目次】
1 『菜根譚』と洪自誠
2 『菜根譚』を読む
3 『菜根譚』の言葉
4 処世訓の歴史

【付箋箇所】
11,17,18, 19, 20, 21, 22, 30, 36,39, 40, 49, 68, 72, 79, 84, 86, 87, 96, 99,  110, 116, 141, 157,  184, 198, 213, 227,236, 238,239,243, s286, 288, 290, 294, 

洪自誠

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湯浅邦弘
1957 - 

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