読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

ジャン=フランソワ・リオタール『非人間的なもの 時間についての講話』(原著 1988, 訳:篠原資明+上村博+平芳幸浩 法政大学出版局 2002, 2010)

人間の種としての限界に抵抗するために、限界の存在を忘れずに、資本主義市場に取り込まれることもなく、仕事をやめて、人を非人間化してしまう人間主義的なシステムに抵抗していくことをさまざまな切り口から繰り返し説いた講演集。感受性の限界に関わる崇高の概念にこだわりを持つ理由がかなりストレートに提示されているところが興味深い。

h-up.com

h-up.com

【目次】
緒言 人間的なものについて
身体なしで思考することは可能か
モデルニテを書き直す
物質と時間
ロゴスとテクネー、あるいは電信
今日、時間とは
瞬間、ニューマン
崇高と前衛
「コミュニケーションを欠いた―コミュニケーション」としての何ものか
表現、現前、現前不可能なもの
言葉、スナップショット
崇高以後―美学の状況
保存と色彩
神とマリオネット
聴従
逃亡の地
ドムスと百万都市

【付箋箇所】
5, 8, 9, 10, 30, 40, 44, 57, 89, 114, 135, 142, 143, 146, 159, 165, 191, 211, 212, 269, 271, 274

ジャン=フランソワ・リオタール
1924 - 1998

ja.wikipedia.org