読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2021-06-15から1日間の記事一覧

ヘーゲル『美学講義』(長谷川宏訳 作品社 全三冊 1996) 複製技術時代以前のゆったりたっぷりの芸術論

ヘーゲルは1770年の生まれ。美学の講義がなされたのは主に1820年代。同年生まれのヘルダーリンやベートーベンへの言及がないことが、読み手としてとても残念に感じられるくらいに充実していて安定感のある魅力的な講義録。序論部分に他の哲学部門と…