連続シンポジウム「激動する世界と宗教 私たちの現在地」の第二回講演録。パネラーは池上彰、佐藤優、松岡正剛、石川明人、高岡豊。
佐藤優の仏教への言及が印象に残る。
「縁起」については、因果をもとにつくり出されているいるのが現在なのだから、今を嘆いても仕方がない、と諦めの境地に向かわせるのが縁起の考え方だと捉えることもできます。しかし逆に、今を変えることで未来も変わっていくのだという、希望の原理として縁起は捉えられます。この希望の原理としての縁起が重要だと思います。
この話、実は先に述べた工藤成樹先生からの受け売りです。
(「宗教は人を殺す思想とどう対峙するか」p90)
内容:
開会の辞
宗教の正体に迫りたい(松岡正剛)
いま宗教とは(池上彰)
人間の思考と魂の根底に迫る(佐藤優)
中東の紛争:イスラーム過激派とテロリズムの論点整理(高岡豊)
宗教的な暴力は異常なのか?(石川明人)
第Ⅰ部 対論
宗教は人を殺す思想とどう対峙するか(池上彰・佐藤優)
第Ⅱ部 基調報告
中東の紛争:イスラーム過激派とテロリズムの論点整理(高岡豊)
信仰があってもなくても、人は人を愛し、人は人を殺す(石川明人)
第Ⅲ部 総合討論
「宗教と暴力」にどのようにアプローチするか(松岡正剛)
パネルディスカッション(松岡正剛・池上彰・高岡豊・石川明人・佐藤優)
おわりに(池上彰)