読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

『和田悟朗句集』(ふらんす堂 現代俳句文庫3 1992)

科学者で俳人という人の作品はかなりの確率で面白い。俳人和田悟朗、生業での専門は物理化学で奈良女子大学名誉教授。関西人のしなやかで奥行きのあるユーモアとアイロニーの感覚も作品からにじみ出てていて滋味深い。

私撰10句

逝く春やわが骨片の二三百
汗ばむや電波暗夜をとびみだれ
漉き紙の仮の世界に雪降れり
脳軟化して点点と寒雀
閉門の時来て重し冬の山
森閑と手斧(ちょうな)の痕に昼の月
魔女にして頬突く指の美しき
喪失の途中にありぬ蝸牛
膨張を思いとどまる茄子かな
本当は戦争好きや菊人形

 

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現代俳句データベース 和田悟朗64句 - 現代俳句協会

和田悟朗
1923 - 2015

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