読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2020-07-24から1日間の記事一覧

4連休なのでジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』を柳瀬尚紀の訳で読んでみる その4:パロディとしての近代小説と「フィネガンズ・ウェイク九句 四の段」

原典ノンブルによる進捗:308/628 (49.0%) 近代小説は神話やロマンスのパロディとして出てきたものだ。セルバンテスの『ドン・キホーテ』は騎士道物語、フロベールの『ボヴァリー夫人』は恋愛物語のパロディとして成立している。主人公は近代の出版事情から…

4連休なのでジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』を柳瀬尚紀の訳で読んでみる その3:原文を読んでみたいと思わせる翻訳の力と「フィネガンズ・ウェイク九句 三の段」

原典ノンブルによる進捗:195/628 (31.1%) 『フィネガンズ・ウェイク』の柳瀬尚紀の翻訳が、単純な直訳ではなく、繊細な読解と大胆な日本語化能力を併せ持った人物の手ではじめてなしとげられた驚くべき業績だということは、一般読者層にもストレートに伝わ…