読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

2023-06-10から1日間の記事一覧

オクタビオ・パス『もうひとつの声 詩と世紀末』(原著 1990, 木村榮一訳 岩波書店 2007)

『弓と竪琴』(1956)『泥の子供たち』(1972)につづく詩論三部作の三作目。人間にとっての世界を生むはたらきを持つ想像力の重要性を説く基本姿勢に変わりはないが、本書は詩人と詩の社会的な位置についての言及が比較的多く、詩自体のはたらきにより多く注目…