読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ

乱読中年、中途と半端を生きる

長田弘

長田弘『死者の贈り物』(2003)

今回は三日で三回ぐらい読んだ。だんだん詩の言葉が沁みこんでくる。 www.msz.co.jp いつのときもあなたを苦しめていたのは、何かが欠けているという意識だった。わたしたちが社会とよんでいるものが、もし、価値の存在しない深淵にすぎないなら、みずから慎…

『本についての詩集』長田弘 選 (2002)

長田弘が選ぶ本について書かれた詩の選集。92人、92篇からなる。 www.msz.co.jp2002 たとえば飯島耕一の詩、 わたしは母国語で日々傷を負うわたしは毎夜 もう一つの母国語へと出発しなければならないそれが私に詩を書かせ わたしをなおも存在させる。(飯島…

長田弘 『詩の樹の下で』(2011)

あらゆるものには距離があるのだ。あらゆるものは距離を生きているのだ。(中略)何もないんだ。雲一つない。近くも遠くもないんだ。無が深まってゆくだけなんだ、うつくしい冬の、窮まりのない碧空は。幸福? 人間だけだ。幸福というものを必要とするのは。…

長田弘 『一日の終わりの詩集』

長田弘一日の終わりの詩集 www.msz.co.jp 2000 孤独が主題。 明るい孤独でない自由はない「人生の材料」p7 独りでいることができなくてはいけない。「空の下」p39 鷗外は、つねに、孤独だった。けれども、その孤独は、不思議にも明るかったと、言わなくては…

長田弘 『最後の詩集』

長田弘最後の詩集 www.msz.co.jp2015 最後の詩集での一番の事業は、詩と生を肯定することであったと思いました。みごとな成功作です。 わたし(たち)のすぐそばに一緒に生きているものたちの殊更ならざる真実の、慕わしさ。それら、物言わぬものたちが日々…

長田弘 『奇跡 ーミラクルー』

長田弘奇跡 ミラクル www.msz.co.jp2013 全詩集に入っていないかと思っていたら入っていた。記憶はあいまい。忘れるから何度でも読む。読んで、確認して、記憶をたどって過去にも出会う。そうして記憶を重ねていく。 今回のきっかけは、良寛。 今日は単著、…