コンピュータ
システムエンジニアという職業柄 ChatGPT の出現による業務上の圧力は現時点において身に染みて感じている。 問題が発生した場合にブラウザによる検索と情報収集よりはるかに迅速かつ的を射たソリューションの提案がソースコードレベルで提供される確率が高…
本業技術職系読書。 いまの私がはたらいてお金をいただけるのは、Java,JavaScript系各種言語,XML,VBA,VB,C#,SQL, PL/SQL,その他マイナープログラミング言語数種と、プロジェクトマネジメント系各種スキルによるものであります。 50前半、あと10年くらい…
本業技術職系読書。 非中央集権的分散型台帳実現のための技術としてのブロックチェーン。 基本思想に関心はあるものの、ビットコインには全く関心が起こらない。 金融商品としては、まだ実体のある金のほうに投資対象としての信用を置いている。 システム的…
繋がらないことの優位なんてほとんどないが、あまり繋がっていたくもないというのが私の本心。 Windows95と先頃公式には引退されたieの組み合わせから広まったwebアプリケーションの世界で、開発および保守運用に携わり、生活の資を得てきた人間ではあるのだ…
特定の私企業に知的財産権があるものの運用や保管を任せてしまっていいものか、すべてがデジタル化されてしまっていいものかという懸念を広く取り上げた一冊。市場原理にしたがう私企業が突然の態度変更することへのおそれと、デジタル化した後の紛失や劣化…
ICTはInformation and Communication Technology(情報通信技術)の略でインターネット等の通信技術を活用したコミュニケーションのことをいう。 本書は情報倫理の入門のテキストで、高度情報化社会でのウェルビーイング(善きありかた)を探求するために…
AIアシスタントというのはスマートスピーカーのようなAIを利用するための仲介役をはたすデバイスやサービスのこと。IT業界に身を置いている立場上、ある程度の情報を入れておかないと話についていけなくなるので、情報収集と動向確認のため本書を手に取…
資本主義経済が光速の電磁波活動圏を手にしてから後の世界で、生身の人間がどう対応したらよいのか。まずは現状を確認するためにも、速度の思想家ポール・ヴィリリオに尋ねてみるのが適当だ。本書はヴィリリオ『電脳世界』の訳者でもある著者のヴィリリオ論…
謎床、なぞどこ。 謎を生み出すための苗床や寝床のような安らいつつ生気を育む場という意味でつけられたタイトル。 ぬか床で漬物をつけているという情報工学が専門のドミニク・チェンが、正解を導くために必要とされるある謎を生む必要があり、謎を触発した…
資本主義経済下で実学志向の御用学問としての色合いをますます強めていっている専門家による専門知の凋落傾向と、スポンサー重視の情報発信がもたらす弊害を、より強く感じるようになった二十一世紀の社会。あわせて、インターネットという情報インフラの進…
再読。ゲームAIに主観的世界と煩悩を持たせて一緒に遊びたいというのが基本発想。初読の際は、わざわざ機械に煩悩を持たせたらかわいそうだろうという感じを持ちながら好奇心で読みすすめていたが、今回再読している際には、自分の老後を考えて、感情のよ…
落合陽一の主著二作を読み返す。圧倒的計算力を基盤にした計算機主導の環境変革のありようが描出されている。言語よりも計算に信を置く立場ながら、言語で書かれた書籍としての完成度は高く、時代の動きに触れられる記念碑的な作品となっていると思う。イン…
著者ショーン・ジェリッシュは元Google機械学習&データサイエンスチームのエンジニアリング・マネージャ。技術的なことをいくらでも語れるだろうに、本書では歴史的な各プロジェクトを支えた技術についてではなく、暗礁に乗り上げた際にブレイクスルーを齎…
『基礎情報学 生命から社会へ』(2004)『続 基礎情報学 「生命的組織」のために』(2008)と展開してきた基礎情報学のエッセンスを提唱者本人が可能なかぎりわかりやすくコンパクトにまとめあげた一冊。図版の多用や本文中の具体例あるいは関連コラムで親しみや…
ディープラーニング研究のパイオニアである著者が、自身と仲間たちの研究活動のエピソードとともに、ディープラーニングの開発の歴史と現在地を紹介する一冊。神経生理学とコンピューターサイエンスの融合しながらの発展の中心を歩んだ人々の姿に憧れを持ち…
※東証システムダウンの日、わたしもダウン気味で喘ぐ いらだちのげんいんはかんせつがいたいこと たえてやりすごすだけにしたいのにおとがめ みのたけをけずるおもいもうまれささくれる
ヨハン・ペーター・ヘーベルはドイツ語方言であるアレマン語によって詩集を編んだ詩人。ハイデッガーは母なる言葉、国言語の重要性に眼を向ける思索者なので、ヘーベルのような民衆詩人を称揚する。本論文は、ヘーベルの活動を語りつつ、二〇世紀の機械化の…
情報理論の父、クロード・シャノンを紹介した入門書。「あらゆる情報は数値に置き換えて表わすことができる」として、情報のデジタル化を理論的に支えた業績を3つの視点からとらえられるようにしている。 1.情報を量ることができることについて2.情報を…
数学が苦手な社会学者古市憲寿が狂言回しとなって、統計分析の初歩をレクチャーしてもらう対談形式の一冊。用語に馴染むというところからはじめてくれているので、敷居がとても低く初心者に優しい。IBMのSPSSを実際に操作しながら統計分析の手法を学んでいく…
計算力が高まれば世界は変わる。一般市民にとってはたぶんセキュリティの世界が変わることにいちばん影響がでてくるだろうか。量子コンピュータは量子力学の現象を応用したコンピュータのことで、並列計算によって古典的コンピュータの計算力を超えることが…
本書はキャッチ―なタイトルと親しみやすいカヴァーのイラストで一般向けの書籍の体裁をとっているけれども、実情としては人工知能系の国家予算供与プロジェクトの結果報告書といったもので、システム業界以外の読者層にたいして有益な情報は全篇通してそれほ…
ノイマンの遺稿。現代コンピュータの生みの親が最後に綴った言葉は六十年の時を経てもなお輝きを失わない。第三次人工知能ブームの世の中で一般向けに出版されている解説文に書かれている基本的な重要情報は本篇100ページに満たないノイマンの原稿のなか…
人工知能で東大合格を目指していた東ロボくんプロジェクトが終了した(断念された)あとに注目すべきプロジェクトのひとつは人狼知能。村人に偽装した人狼と村人が混在したグループのなかで人狼と人間が互いを排撃するゲームをプレイするための人工知能を作…
科学は日々進歩しているため、最新の学説を取り込むほど内容は面白くなってくる。ただ、理解ができないほど難しいと困ってしまうのだが、本書は執筆者の努力と熱量とで、生物についての興味が持続し、ほぼ書かれている情報をそのまま享受することができる。…
一流の棋士である羽生善治は、人工知能についても専門家と話ができるほど造詣が深い。凄すぎる。 人工知能のロボットが社会に導入されていくとき、本当に問題がないのか、人間に危害を加えないのか、などを検証するにあたって、人工知能の苦手なことや特異な…
彌生書房のエリオット選集(1~3巻)と思潮社のエリオット詩集をベースにエリオットを読みすすめるための資料。CSV形式で保存後利用できるように加工。項目は邦訳題,原題,出版年,訳者,収録書籍,作品区分,資料通番の七つ。劇詩(キャッツ、カクテル・パーテ…
自然言語処理系のAIは、まだバカっぽさが残っているところが愛らしく感じられて好きだ。はてなブログの関連記事の抽出機能はこの自然言語系のAIが担っているものと想定されるのだが、書き手の予想を外れる関連記事を持ってくることが多々あって、それはそれ…
STEAMは科学、技術、工学、芸術、数学の頭文字。AI時代、データサイエンティストの時代と言われてから大学以降の数学の価値が急速に高まってきている。そこを選択し勉強してきた人、競争は激しくなったと思うけど、受け皿が拡大して良かったね。『容疑者Xの…
世界は「魔法をかける人」と「魔法をかけられる人」に二分される。魔法=高度な科学技術にはタネも仕掛けもあるのだから、カラクリに通じて、自分の人生に役立てましょうという勧誘の本。さらには、専門性を生み出し彩りを生むための変態性を擁護していると…
現時点でのビッグデータ分析の技術動向、ツールを一通り網羅していて基本的知識を入れておくのに便利。ビックデータ分析システムの上流のミーティングに呼び出される可能性があるときに、事前に読んでおけば、「困った、何言ってるかさっぱりわからん」の状…